電子書籍コンソーシアムが目指すこと

 ●11月から実験を開始!〜「電子の本」を読者に届けて、読んでいただくしくみ
 ●実用化に向けて

11月から実験を開始!〜「電子の本」を読者に届けて、読んでいただくしくみ
電子書籍コンソーシアムでは、出版社、書店、取次などの出版業界をはじめ、流通、通信、ソフトウエア、メーカーなどあらゆる産業のリーダー的な企業が145社集まっています。それらの企業の豊かな資源を活用しながら、次のように「電子の本」を作り、届け、読んでいただくためのしくみを実験しています。

<概要>
紙の本をスキャナでそのまま読みとり、紙の本の持ち味を損なうことなく電子化します。電子化された本は、通信手段を使って書店などのお店に配信します。買っていただいた本は、読書端末で読んでいただきます。

このような「電子の本」をお届けするための実験を1999年の11月から始める予定です。その実験の内容は次の通りです。




電子化センター〜コピー感覚でしかも鮮明に
紙の本として発行された書籍を、高画質の画像処理をしながらスキャナで画像として取り込みます。紙の本のすばらしさ、出版関係者による細やかな演出を損なうことなく電子化します。紙の本を再現するだけではなく、本によっては、「電子の本」としての特長を出すために、いろいろな便利な仕掛けをつけることもしていきます。

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各出版社から電子化される本が
電子化センターに次々と送られてきます。


このような電子化の方法は、メリットがいろいろあります。コピー感覚で紙の本を電子化していくので、電子化にかかる時間やコストが大幅に削減できます。ですから、数多くの魅力のある本を電子化することができます。読者にとって魅力のある「電子の本」をそろえていくことを実現できるのです。

実験期間中には、約5000タイトルの「電子の本」を用意する予定です。しかし、紙の本をそのまま電子にすればいいのではなく、著作者の権利を保護することが大切になります。そのため、著作者のご理解と許諾を得ることではじめて「電子の本」は生まれます。

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電子化センターで紙の本をまず1ページづつ自動スキャニング。   スキャニングされた本を検査。1ページづつ、正確かつ迅速に人間の目でチェックが繰返されます。


配信センター〜読者の便利を考えて
「電子の本」を読者が簡単に便利に探せるためのいろいろな情報を蓄積したり提供したりします。ワインに関する本が欲しいというリクエストがあれば、そのリクエストに応じた本を提供できるようにするための情報を蓄積管理します。

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配信センター
データの蓄積/衛星への配信
インターネットへの配信


実験期間中は、5000タイトルの本をここで管理します。将来は、 タイトル数が増えてきます。読者からの購入時の要望に答えるためにも、ここでの管理の方法が鍵になってきます。

また、「電子の本」をネットワーク経由で配信するために必要な様々な機能をここに持たせます。どのような本が売れているのかといった売れ筋の情報もここに集まりますので、将来は、それを読者にお知らせしていくようなサービスも検討していきます。

販売端末 〜書店などの新しい顔に
配信センターから送られた「電子の本」を販売する端末です。書店やコンビニ等に設置して、読者はそこで本を探したり買うことができます。当初は、お店のカウンターで欲しい本をご注文いただくことになりますが、将来的には、自動販売機のような販売端末も検討していきます。

実験期間中は、20台の販売端末を各地の書店、コンビニ等に設置していく予定です。近い将来、どこの街角でも「電子の本」をお届けできるように検討しています。

そうなれば、書店のない地域など、いわゆる本の過疎地を解消することができます。

インターネットを通じて〜ご家庭で購入
「電子の本」は、インターネットで読者のパソコンまで直接お送りすることも検討しています。しかし、Eメールなどとは違って、容量が大きくなります。一冊の本で10数MBを予定しています。ですから、 Eメールをやりとりするような感覚ではいきませんが、時間をかければ家庭にいながら、「電子の本」を入手することも可能です。

時間をかけないで手軽に「電子の本」をインターネット経由でお届けすることも可能です。例えば、衛星インターネット。家庭にあるパソコンをインターネットに接続するときに、電話回線の代わりに衛星インターネットをご利用いだだく方法です。そうすれば、「電子の本」を短時間に入手することもできます。

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配信センターからおくられてきた電子の本はCSアンテナで受信できます。   PCビューアをインストールしたパソコンで簡単に電子の本を読む事が可能です。


読書端末 〜紙に代わる新しいツール
「電子の本」は、次のいずれかの端末があれば楽しむことができます。 ひとつは、PCビューアです。これは、お手持ちのパソコン(Windows)に「電子の本」を見るためのソフトウエアを入れておくと、そこで 本を見ることができます。

実験期間中は、何らかの方法でこのPCビューアを配布し、なるべく多くの方に「電子の本」を利用していただく予定です。

もうひとつは、専用の読書端末です。紙への印刷と同じように美しく文字や絵を再現できる高精細の液晶を使った読書専用端末です。本を読むときの習慣を損なうことなく、本と同じような感覚で読書が楽しめます。この読書専用端末では、ルビ(送りかな)も鮮明に見えます。 今までの液晶とはワンランク上の精細な画面で、読書を気持ちよくお楽しみいただきます。

実験期間中には、この専用の読書端末を500台用意します。

実用化に向けて
このような実験は、1999年11月から始めて、数ヶ月で終了する予定です。実験の結果を反映させながら、より多くの方に「電子の本」を利用していただくために実用化に向けた取り組みを行います。

大量の「電子の本」を背景に
今までにも、さまざまな電子出版のプロジェクトがありましたが、スタート時点で5000タイトルもの「電子の本」が用意されたものはありませんでした。実験の結果を見ながら、今後さらに「電子の本」を 質量ともに充実していくことを目標にしています。

販売端末と読書端末
「電子の本」を普及していくためには、誰でも「電子の本」を手軽に買うことができるしくみが必要になります。ここで鍵になるのが、販売端末の普及です。販売端末を一軒でも多くの書店などに設置していくことができれば、それだけ多くの読者に「電子の本」をお届けできるようになります。

この販売端末と同じように「電子の本」の普及にとって鍵になるのが読書を楽しむことができる端末です。パソコンを使う方法は、実験期間中は、Windows だけですが、必要に応じてその範囲を広げていくことも検討していきます。

また、何よりも鍵になるのが、読書専用端末の普及です。紙の本と同じように「電子の本」を楽しむためには、この可搬性、可読性に優れた読書専用端末が必要です。

販売端末の開発、設置。それに読書端末の開発、商品化に向けてメーカー各社を始め、出版関連業界に幅広く働きかけていきます。

インターネットとパソコンの利用
インターネットで「電子の本」を配信し、それを家庭のパソコンで 読むことが可能です。先ず、「電子の本」の体験として手持ちのWindowsパソコンで「電子の本」を利用していただき、次に専用の読書端末が商品化されたらそれを使っていただきます。段階的なアプローチの利用方法も考えています。

読書端末が普及しないから「電子の本」も充実しない、「電子の本」が充実しないから読書端末が普及しない、という悪循環を断ち切り、今既にある環境で「電子の本」を体験、楽しんでいただきながら、このように魅力のある「電子の本」の普及を目指します。

地方自治体での利用
この実験で開発された「電子の本」と配信のシステムを活用しながら、 自治体で持っている施設での展開も検討しています。少しでも多くの方に「電子の本」を利用していただく予定です。

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